本計画では、独自に開発したチック霊長類モデルを用いて、大脳皮質、大脳基底核、視床、および小脳から神経活動の多領域多点同時記録を実施し、神経ネットワークの活動を解析することで、大脳基底核以外の脳領域のトゥーレット症候群(TS)への関与の有無、およびチック発現の神経基盤の解明を目指し研究をおこなった。特に、TS発現時に複数の脳領域間における異常な同期現象が起こっている可能性を示唆する結果を得ており、広範な脳領域がTS発現に関与している可能性が明らかになった。これらの研究結果を基に、これまで原著論文1報(Neuron 2016)を国際誌に発表しており、また国際学会での発表を2回おこなった。
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