パーキンソン病病因遺伝子産物LRRK2は低分子量Gタンパク質Rabを細胞内でリン酸化するキナーゼであり、またリソソームの形態制御に関わることが示唆されている。本研究ではLRRK2と基質Rabの役割について特にリソソームに着目して解析し、LRRK2によるRab8、Rab10のリン酸化が新規のリソソームストレス応答経路において重要な役割を果たすことを明らかにした。また、LRRK2によるRab7L1のリン酸化はゴルジ体の形態を制御することも見出した。パーキンソン病に連鎖するLRRK2の変異は細胞内においてこれらの経路を異常亢進させる可能性が考えられた。
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