血管収縮を調節するエンドセリンホルモン受容体ETBの熱安定化変異体を確立したことで、内在性アゴニストET-1 結合型ならびに阻害薬Bosentan結合型ETBの結晶構造が得られた。これら構造と生化学的、薬理学的解析から、ET-1のC末5残基はETBの膜貫通領域に深く結合し、高い親和性と活性化能に寄与していること、一方、ヘリカル領域のY13, F14との相互作用はETBの完全活性化に必須であることが明らかとなった。また、膜貫通領域の水素結合ネットワーク構造はアゴニスト結合に伴って変化し、それらの特異的な相互作用はETBの完全活性化に必須であることが明らかとなった。
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