小胞体ストレス応答は、小胞体に蓄積した不良タンパク質を検知し、解消する細胞恒常性維持機構である。今回我々は、出芽酵母をモデル系として小胞体ストレス応答を制御するシグナル伝達経路を解析し、複数の経路が係わるフィードバックループを見出してきた。小胞体ストレス応答の破綻は、ヒトでは神経変性疾患・糖尿病など様々な病態形成に関与している。したがって、我々の研究成果は、小胞体ストレス応答の分子メカニズムの理解、さらには小胞体ストレス応答の破綻に起因した様々な疾病に対する治療法・予防法の確立に貢献するものである。
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