(1)ニホンザルにおける距骨・踵骨サイズの種内変異を調べた。成獣におけるサイズには統計的に有意な雌雄差があるが、全体としての分布は明らかな二峰性にはならないことがわかった。また、雌雄差は全体の大きなのみに見られ、その他の形態的な雌雄差はないことがわかった。これらのデータは,化石の距骨・踵骨を調べる際の基礎データとなる。(2)ニホンザルを含む陸上哺乳類における踵骨サイズと体重との関係を調べて、化石踵骨からその哺乳類の平均体重を推定する式を作成した。化石哺乳類の体重は、当時の動物相の生態学や生理学を研究するのに重要な要素であり、本研究はそれらの発展的な研究に貢献できる。
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