ハスカップはスイカズラ科の小果樹で、ブルーベリーに似た果実をつける。北海道にはハスカップの野生遺伝資源が広く分布し、二倍体(染色体数18本)と四倍体(染色体数36本)が分布している。二倍体は、北海道東部に局在していることを報告してきた。ハスカップの栽培には四倍体が用いられている。四倍体をもとに、果実の大型化を目的に高次倍数体の作出を行なったが、果実サイズと倍数体に顕著な関係性を見出すことができなかった。育成した高次倍数体はそれぞれ遺伝子型が異なることがその要因であると考え、本研究では、同一ゲノムを重複させた同質遺伝子倍数体の育成方法を開発し、ハスカップの倍数性育種の新たな基盤構築を進めた。
|