植物において硫黄は、主にgamma-Glu-Cys-Gyからならトリペプチドであるグルタチオンの形態で、ソースからシンクへ篩管を介して輸送される。我々は、シロイヌナズナの変異体を用いた解析からAtOPT6がグルタチオンの篩管輸送を担うこと、カドミウム輸送に関与すること、発芽や生殖器官形成に貢献することを示した。さらにAtOPT6を篩部で強発現させてグルタチオンの輸送を強化することにより、地上部の亜鉛含量を増加できることを示した。本研究により、AtOPT6遺伝子の発現を制御することにより、人にとっての有害重金属や有用ミネラル金属元素の輸送を変化させることができることを示した。
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