ミトコンドリアが機能を失って膜電位レベルが低下すると、ATP合成量が減少し、通常フィラメント状であるミトコンドリアが断片化、活性酸素種(ROS)が発生してタンパク質やDNAが酸化されるなど、さまざまな変化が細胞にとってダメージとなり、細胞死を引き起こす。本研究では、モデル糸状菌Aspergillus nidulansの環境応答因子HysAが環境変化に応じてミトコンドリア機能を調節することを解析した。ストレス環境下でも生育が低下しないHysA変異株の培養条件を確立し、麹菌Aspergillus oryzaeの固体培養の改善に利用することをめざした。
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