研究課題/領域番号 |
16K07713
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物有機化学
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研究機関 | 東京農業大学 (2017-2018) 東京大学 (2016) |
研究代表者 |
石神 健 東京農業大学, 生命科学部, 教授 (70292787)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 天然物化学 / 有機化学 / 立体化学 / 構造決定 / 抗菌活性 / 抗ピロリ菌活性 / glabramycin / セスキテルペン |
研究成果の概要 |
病原微生物の薬剤耐性は依然問題であり、新規抗菌物質の探索は重要な課題である。今回、顕著な活性を有しながら構造が未解明である天然抗菌物質を選択し、合成研究による絶対立体配置を含めた構造決定を行った。 黄色ブドウ球菌に対する抗菌物質Glabramycin類に関しては、報告されている構造に誤りがあることを指摘し、本化合物の全合成により、不明であった一部の立体化学の決定とともに構造を改訂することに成功した。また、薬剤耐性ピロリ菌に対し抗菌活性を示すセスキテルペンに関しては、ラジカル環化反応によるラセミ体合成と、中間体の光学分割による両鏡像体の合成に成功し、天然物の絶対立体配置を決定することが出来た。
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自由記述の分野 |
生物有機化学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
新規薬剤の探索研究において、活性物質の構造を完全に決定することが研究の礎となるが、新規薬剤としての可能性を有しながら真の構造が未解明であり、その後の応用研究が進展しない天然生物活性物質は数多く存在する。 今回、黄色ブドウ球菌に対する抗菌物質であるGlabramycinと、薬剤耐性ピロリ菌に対し抗菌活性を示すセスキテルペンの全合成研究を通じて、立体化学を含めた真の構造を改訂・決定できた。これらの新規薬剤としての可能性を検討する上で重要な知見である。
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