本研究成果は、ビジネスモデルの視点から漁村地域創生のための処方箋を提示するものであり、開発されたモデルは六次産業化というスキームを超えて、漁業・水産業・商工業・観光業などの伝統産業を融合させることで創出される競争力のある新たな漁村地域産業の姿を同時に示している。さらに、新たなビジネスモデルを利用する地域経営体の育成を通じて、これまでに高齢化で過少利用状態にありがちな沿岸地域資源や漁村地域資源を有効に利用することが可能となる。それらによって、水産物自給率を高めるとともに、地域後継者が育成され、漁港・漁船・漁場などが維持されて水産物の自給力を高めることができ、食料安全保障にも寄与できる。
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