研究課題
基盤研究(C)
トリアジニルアンモニウム塩を基盤とする光励起型アルキルラジカル発生法を開発した。トリアジニルアンモニウム塩に対するUV照射による直接的なラジカル発生は種々検討した結果、困難であることが明らかになった。一方で、ある種の金属光レドックス触媒と還元剤存在下、可視光を照射すると、トリアジニルアンモニウム塩からアルキルラジカルが発生し、共存するマイケルアクセプターと反応し目的の付加体を収率73%で与えることを明らかにした。
生物有機化学
有機化学において、あらゆる官能基を自在に操り合成することは究極的な目標の一つである。水酸基やカルボキシ基、アミノ基は自然界に多く存在する官能基である。水酸基やカルボキシ基は数多くの官能基変換法が開発されている一方で、アミノ基を他の官能基に置換する実用的な方法は極めて少ない。そのため、種々の官能基存在下、自在にアミノ基を他の官能基に変換できるようになれば、多様な有機合成の局面において、極めて有効な手法となり得る。