RGNによる癌細胞増殖抑制機構を解明することができれば,RGNを標的とした新しい癌の治療方法を提言できる。また,RGNがアルツハイマー病の発症を抑制することが証明できれば,RGNが神経変性疾患に対する防御因子として機能しているという新しい概念を提言できる。さらに,RGNによる脂肪分化の異常亢進が肥満症の発症や進行につながることが証明できれば,肥満症を抑制できる新しい概念を提言できる。以上のことから,RGNと病態成因との関連性が証明できれば,本研究は,癌,アルツハイマー病,肥満症の分子病態メカニズムを理解するうえで学術的意義が高く,新規治療法を確立するうえで社会的意義も高いと考えられる。
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