研究課題/領域番号 |
16K08269
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
薬理系薬学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
早田 敦子 大阪大学, 連合小児発達学研究科, 助教 (70390812)
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研究協力者 |
橋本 均 大阪大学, 大学院薬学研究科, 教授 (30240849)
中澤 敬信 大阪大学, 大学院歯学研究科, 准教授 (00447335)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | PACAP / 統合失調症 / miRNA / 樹状突起スパイン |
研究成果の概要 |
本研究では,精神疾患に関わるPACAPが初代培養海馬神経細胞において,記憶や学習に関わるNMDA受容体のサブユニットの細胞膜上の発現量や活性化を促進し,プレシナプスと隣接するPSD-95陽性の成熟スパインを増加させるなど,神経細胞の機能的なシナプスを増加させる作用を示すことを明らかにした.一方でPACAP欠損マウスでは,この機能的なシナプスが有意に減少しており,レンチウイルスを用いてPACAP欠損マウスの海馬CA1領域にmiR-132を過剰発現させた結果,有意なスパイン密度の増加が認められた.
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自由記述の分野 |
神経分子薬理学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これらの成果は,統合失調症様の精神行動異常を示すPACAP欠損マウスにおける海馬CA1でのスパインの数の低下が,特定のmiRNAにより改善することを示唆するものであり,統合失調症の病態メカニズムにつながるものであると考えられる.本研究は統合失調症の治療にむけた創薬のための基礎データを提供できるという点からも重要である.
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