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2019 年度 研究成果報告書

ビタミンD受容体シグナルによる腸管・肝臓免疫調節

研究課題

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研究課題/領域番号 16K08632
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
研究分野 病態医化学
研究機関日本大学

研究代表者

槇島 誠  日本大学, 医学部, 教授 (70346146)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワードビタミンD受容体 / 肝障害 / 炎症 / Kupffer細胞 / 活性酸素種 / 貪食能 / 胆汁酸 / ビタミンD誘導体
研究成果の概要

ビタミンD受容体(VDR)シグナルの肝臓・腸管での機能を解析した。野生型と比較してVDR欠損マウスでは、コンカナバリンA誘導性急性肝炎が減弱するが、肝臓常在性Kupffer細胞のROS産生及び貪食能の機能低下が関与していた。活性型ビタミンD3とリトコール酸(LCA)を経口投与し、VDR標的遺伝子の発現を評価したところ、活性型ビタミンD3は十二指腸や空腸で、LCAは回腸で選択的にVDRを活性化した。腸内細菌によってLCAに変換されるケノデオキシコール酸をマウスに経口投与したところ、VDR欠損により胆汁酸の尿中排泄の低下と血中での増加が認められた。肝臓・腸管におけるVDRの新機能が明らかになった。

自由記述の分野

生化学、分子生物学

研究成果の学術的意義や社会的意義

VDRの非カルシウム作用として炎症抑制作用が知られているが、我々の研究成果は、VDRが常在性Kupffer細胞などの肝臓免疫細胞の機能発現に重要であることを初めて示したものである。ビタミンDの不足状態は、B型及びC型ウイルス性肝炎の増悪因子だが、我々の示したVDRの自然免疫機能の関与が考えられる。また、リトコール酸が下部小腸選択的にVDRに作用し、VDR欠損は胆汁酸代謝に影響を与えるとの知見は、胆汁酸-VDRシグナルを介した腸内細菌と生体の相互作用を裏付けるものである。腸管・肝臓におけるビタミンD/胆汁酸-VDRシグナリングの研究成果は、生活習慣病や免疫疾患の病態の解明へ応用できる。

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公開日: 2021-02-19  

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