研究課題/領域番号 |
16K08684
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
人体病理学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
三橋 智子 北海道大学, 大学病院, 准教授 (60348208)
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研究分担者 |
畑中 豊 北海道大学, 大学病院, 特任准教授 (30589924)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 浸潤性膵管癌 / RHO経路 / 治療効果予測 |
研究成果の概要 |
本研究では,先行研究において同定した複数のRHO経路制御(RPR)分子群に着目し,新規の膵癌分子診断法および標的治療法の開発に向けた基礎的検討を行った.膵癌細胞株のマイクロアレイ解析公開データを用いたRPR遺伝子発現プロファイリングでは,21種の膵癌細胞株は3群に分かれ,このうち2群はCollissonらの分子サブタイプに対応した。さらに,EUS-FNAを用いた検証的解析においても同様の結果が得られた。以上の結果より,膵癌の分子病態や薬物治療効果と関連する分子サブタイプとRPR遺伝子発現プロファイルが関係することが示唆され,今後膵癌に対する分子診断法開発等に繋がる可能性を有すると考えられた.
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自由記述の分野 |
人体病理
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により,Collisonらの提唱する膵癌の分子サブタイプと複数のRHO経路制御(RPR)分子(ARHGAP/ARHGEF)遺伝子発現プロファイルが関係することが示唆され,予後不良な膵癌の個別化治療に応用しうる膵癌分子診断法の開発に繋がる可能性を有する.RHO経路に関わる分子の遺伝子発現シグネチャーに着目した研究はこれまでにないことから,学術的意義が大きいといえる.またこの経路を阻害する薬剤はすでに開発されていることから,標的治療法の開発に繋がる可能性も有する.
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