研究課題/領域番号 |
16K08702
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
人体病理学
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研究機関 | 独立行政法人国立病院機構(長崎医療センター臨床研究センター) |
研究代表者 |
伊東 正博 独立行政法人国立病院機構(長崎医療センター臨床研究センター), 臨床研究センター, 機能形態研究部長 (30184691)
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研究分担者 |
サエンコ ウラジミール 長崎大学, 原爆後障害医療研究所, 准教授 (30343346)
中島 正洋 長崎大学, 原爆後障害医療研究所, 教授 (50284683)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 甲状腺癌 / 小児甲状腺癌 / 放射線被曝 / チェルノブイリ原発事故 / 福島原発事故 |
研究成果の概要 |
本邦とウクライナの自然発症若年者甲状腺乳頭癌348例の病理組織学的な特徴を解析した(Endocr J 2017)。検討項目は性比、腫瘍サイズ、pT、組織亜型、腫瘍構成成分、細胞形態、背景、結節数、リンパ節転移、遠隔転移などとした。年齢階層別(15歳未満、15-19歳)に比較を行った。 同様の病理学的解析を福島県のスクリーニングで発見され手術された事故当時18歳未満の115例の甲状腺乳頭癌(福島県立医科大学症例)において行った(Cancer Sci 2019)。福島症例では事故からの期間(4年以前、4年以上の2群)や手術時年齢(15歳未満、15-19歳、19歳以上の3群)で群間の傾向を比較した。
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自由記述の分野 |
病理学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
福島第一原発事故後の若年発症甲状腺癌とチェルノブイリ原発事故後に激増した小児甲状腺癌の病理形態学的な比較、本邦の自然発症性若年者甲状腺癌とチェルノブイリ周辺地域の自然発症性若年者甲状腺癌の比較がなされたことはなく、本研究課題は独自性の高いと云える。 本研究から期待される成果は以下の4点にある。1. 地域や環境の差が病理形態学的所見や遺伝子変異に与える影響の解明。2.低線量被曝関連の若年者甲状腺発癌機構の解明。福島第一原発事故後に発見された若年者甲状腺癌と低線量被曝の因果関係の解明。3. 若年者の自然発症性甲状腺がんの発症機序の解明。4.原子力発電所事故時の防護を考える上での基礎的なデータとなる。
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