中心体局在因子WDR62の高発現は肺腺癌で予後不良因子となり、そこにTPX2との共発現を介したAURKAの活性化による中心体過剰複製が関与する可能性が考えられた。また、Translesion DNA合成ポリメラーゼの一つであるPOLQは肺腺癌で高発現しており、病期進行、変異頻度増加、PLK4高発現(中心体過剰複製誘導)と関連性を示すことが示された。さらに、中心体局在因子STILの肺癌における高発現、および、その染色体コピー数異常がより起こりやすいことが示され、STIL高発現による中心体過剰複製を介した染色体数的異常誘導の可能性が示唆された。
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