人獣共通感染症病原体レプトスピラの維持宿主動物の腎臓への持続感染に必須の因子を明らかにするために,トランスポゾン挿入変異体を作製し,ラット感染実験を行った.レプトスピラ変異体96株を1群あるいは414株を1群としてラットに接種し,接種培養液DNAと接種3週間後の腎臓培養DNAのトランスポゾン挿入位置の近傍の配列を次世代シークエンサーにより決定し比較を行った.その結果,96株を接種した実験では2遺伝子,414株を接種した実験では7遺伝子が腎臓から検出されなかった.したがってこれら9遺伝子が維持宿主における持続感染に必須な遺伝子であることが示唆された.
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