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2018 年度 研究成果報告書

G蛋白質共役型受容体を介した腸管脂溶性分子の認識による小腸貪食細胞の機能制御

研究課題

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研究課題/領域番号 16K08838
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
研究分野 免疫学
研究機関大阪大学

研究代表者

梅本 英司  大阪大学, 医学系研究科, 准教授 (90452440)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード粘膜免疫 / 腸内細菌 / 生理活性分子 / マクロファージ / G蛋白質共役型受容体
研究成果の概要

小腸粘膜固有層の貪食細胞(CX3CR1陽性細胞)は上皮細胞間から管腔面に樹状突起を伸長することで管腔内の細菌等を取り込む。申請者らは腸内細菌が産生する代謝分子の乳酸およびピルビン酸がG蛋白質共役型受容体GPR31に結合し、小腸貪食細胞の樹状突起伸長を誘導することを明らかにした。実際、乳酸・ピルビン酸をマウスに経口投与すると、小腸貪食細胞はGPR31依存的に樹状突起を伸長し、乳酸・ピルビン酸-GPR31を介したシグナルはサルモネラ菌に対する免疫応答を亢進した。以上より、GPR31による乳酸・ピルビン酸の認識は小腸貪食細胞の樹状突起伸長および病原性細菌に対する免疫応答に重要であることが示唆された。

自由記述の分野

免疫生物学

研究成果の学術的意義や社会的意義

数ある腸内細菌由来の代謝分子の中で、生理活性を有する分子の実体およびその生理的役割については不明な点が多い。特に腸管の免疫細胞が乳酸・ピルビン酸の受容体を持つことはこれまで知られておらず、乳酸・ピルビン酸がG蛋白質共役型受容体を介して腸管の免疫細胞に作用する仕組みを解明した本研究の成果は、腸内細菌と免疫細胞との相互作用を理解する上で重要だと考えられる。
本研究により、乳酸やピルビン酸の摂取が病原性細菌に対する免疫応答を高める可能性が明らかになったことから、乳酸・ピルビン酸およびGPR31は免疫機能活性化の新たな標的として、今後、腸内細菌叢の改善や効果的な経口ワクチン開発への応用等が考えられる。

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公開日: 2020-03-30  

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