研究課題/領域番号 |
16K08926
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
病態検査学
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
植木 重治 秋田大学, 医学系研究科, 准教授 (60361234)
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研究分担者 |
徳永 貴広 福井大学, 学術研究院医学系部門, 特別研究員 (10464075)
三邉 武彦 昭和大学, 医学部, 准教授 (00622135)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 好酸球 / シャルコー・ライデン結晶 / galectin-10 |
研究成果の概要 |
シャルコー・ライデン結晶(CLC)は、六角錐が底面でつながった微小な針状の結晶である。アレルギー疾患、寄生虫感染症など多くの疾患の組織や分泌液中で認められ、好酸球性炎症を示唆する古典的な所見として知られている。CLC蛋白は、レクチンの一種であるgalectin-10であることが判明している。本研究は、長年にわたって医師や病理学者の間で謎だったCLCの出現機構を、分子細胞学的な観点から初めて明らかにしたものである。好酸球が活性化によってETosisと呼ばれる細胞死を起こす過程でgalectin-10を制御しなくなり、最終的に細胞が崩壊することが結晶化の原因と考えられた。
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自由記述の分野 |
アレルギー学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
CLCの存在は150年以上前に発見され、好酸球性炎症の代表的な病理所見として普遍的に観察されてきた。この形成機構が細胞の自発的細胞死であることを明らかにしたことは学術的価値に価値が高い。論文はトップジャーナルのひとつであるBlood誌の表紙に取り上げられるなど研究結果は国内外でも高く評価された。臨床的にも、CLCの形成自体が炎症を反映し、増幅に関与していることが明らかになりつつある。すなわち、CLCやその構成蛋白であるgalectin-10をターゲットとして病態評価や治療応用につなげる端緒となる研究である。
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