2018 年度研究成果報告書

赤血球不規則抗体陽性例に対する抗原陽性輸血の実態と溶血性副作用解析システムの構築

研究課題

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研究課題/領域番号	16K08933
研究種目	基盤研究(C)
配分区分	基金
応募区分	一般
研究分野	病態検査学
研究機関	浜松医科大学
研究代表者	竹下明裕浜松医科大学, 医学部附属病院, 准教授 (00242769)
研究分担者	山田千亜希浜松医科大学, 医学部附属病院, 臨床検査技師 (60770980)
研究協力者	大戸斉渡邊弘子石丸健川畑絹代野間口由利子原口安江阿部操祖父江晃基竹ノ内博之高館潤子上村正巳片井明子笠井大助南有美子杉本達哉道野淳子長井一浩熊谷美香子長谷川雄一佐藤英洋髙橋孝喜藤井聡大友直樹米村雄士吉田雅弥永峰啓丞藤原孝記丸山美津子李悦子山田尚友橋本誠武関雄二長谷川真弓松浦秀哲石川伸介田中一人大澤俊也篠原茂立川良昭佐藤弦士朗長村登紀子松浪美佐子岡本彩織田のぞみ熊野由美子朝比奈彩中桐逸郎越知則与
研究期間 (年度)	2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード	赤血球不規則抗体 / 輸血副反応 / 抗原陽性輸血
研究成果の概要	赤血球不規則抗体を保有する患者に対応する抗原陽性血輸血を行った際の要因、副反応の頻度、重症度、転帰に関して後方視的共同研究を行った。45施設より826例が登録され、検出された抗体は、自己抗体219（23％）、抗Lea 168（18％）、冷式抗体155（17％）等であった。抗原陽性血輸血の理由は、間接抗グロブリン試験陰性335（39％）、非特異的自己抗体の検出209（25％）、抗原陰性血を準備する時間不足 20（2％）等であった。副反応は23例（3％）で認められた。検出抗体は、自己抗体9（34％）、抗E 6（22％）、抗Lea 3（11％）等で、5例で溶血所見が認められた。
自由記述の分野	血液学、輸血細胞治療学
研究成果の学術的意義や社会的意義	不規則抗体陽性患者に当該抗原陽性輸血を行った症例を調査する本研究は世界的にも稀であり、日本発のエビデンスとして、不規則抗体保有患者への輸血の基礎データとなりうる。抗原陽性輸血の調査のシステムを構築することをめざす。本研究終了後も調査は恒常的に継続され、抗原陽性輸血のデータが蓄積されるシステムにする。それにより副反応の頻度や重症度等の数値は、より真の値へ近づき、世界的なガイドラインに引用される可能性が高い。