本研究の最終目標は、商用化に耐えうるMRI拡散テンソル解析用の定量評価ファントムを世界に先駆けて開発することである。本研究の目的はヒトの脳に近い拡散テンソル解析の定量値を持つ木材を見つけることである.75種類の木材を拡散強調画像を撮像してFA値,AD値,RD値,RK値および,AK値を算出した.算出された定量値はヒトの脳の定量値と類似していることを明らかにした.1年間にわたる解析値の経時変動は最大8%以下であった.同一木材種でも解析値には約14%の差異があった. 本研究の成果として,木材はMRI拡散テンソル解析用の定量評価ファントムの材料として適していることを明らかになった.
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