本研究で提案するSPECT装置は3台のガンマ線検出器を患者の周囲に3角形状に配して全方向からのデータをマルチピンホールコリメータで収集する点に特徴があるが、これにより一度に患者の周りの全方向からのデータ収集が可能となる。これはSPECTでは不可能であった、放射性医薬品の動態情報を3次元画像として映像化することができることを意味し、従来、ポジトロンCT(PET)でしかできなかった動態解析がSPECTでもできるようになれば、検査のコストを下げ、SPECT検査の臨床適用が拡大すると考えられる。同時に患者の被ばく低減など核医学診断の質と有用性を大きく革新する可能性があるといえ、本研究の成果は大きい。
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