本研究では、アデノウイルスペントンベース遺伝子領域を用いたリアルタイムPCR法を構築し、新型を含む各型が高感度に検出できることを確認した。また、ヘキソン遺伝子loop1領域を用いたPCR法を作製し、分離株から各型が型別できることを確認した。これらの方法を臨床検体で検討した結果、新型の85型も検出できることが確認された。アデノウイルス性尿道炎の検体からは、最長で約1ヶ月間ウイルス遺伝子が検出可能であることを明らかにした。分離が困難であったり時間がかかったりする種や型で、新たに分離可能な細胞株の検索を行った結果、41型はHEK293細胞でA549細胞より非常に効率よく増殖することが確認された。
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