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2018 年度 実績報告書

地域包括ケアシステムを担う日本版ビュートゾルフ型リテンション・マネジメントの研究

研究課題

研究課題/領域番号 16K09190
研究機関藤田医科大学

研究代表者

米本 倉基  藤田医科大学, 保健学研究科, 教授 (10390048)

研究分担者 真野 俊樹  中央大学, 戦略経営研究科, 教授 (20327886)
久保 真人  同志社大学, 政策学部, 教授 (70205128)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワードビュートゾルフ組織 / ティール組織 / 訪問看護組織 / オランダの訪問看護
研究実績の概要

前年度までの2年間で収集したオランダと日本のビュートゾルフ組織のアンケート調査ならびにインタビュー調査のデータに基づき、本研究の目的であるティール型訪問看護組織の導入が看護師の離職防止に役立つかについて、最終年度では論文と報告書にまとめて発表した。
概要としては、ビュートゾルフのティール型組織の提唱者であるF.ラルーによる34項目の特徴を尺度とした組織の現状と将来への期待を訪問看護師50名、その比較組織として病院看護師50名の計100名に対するWebアンケート・データを分析した結果、日本の訪問看護組織のティール進化の現状は、ティールより1段階前のグリーン段階で、オレンジ段階にある病院組織に比べれば進化していることがわかった。また、ティール進化は多くの看護師から強く期待され、病院看護組織よりも訪問看護組織におけるティール進化の適合性が高い可能性が示唆された。さらに、ティール組織の特徴的要件であるセルフマネジメント(自主経営)、ホールネス(全体性)、存在目的・組織の慣行に関する33項目に関する日・蘭の現地インタビュー・データを分析した結果、オランダではほとんどの特徴的要件で実行されているという発言が確認されたのに対して、日本では実行されているとする発言があまり確認されず、日本の訪問看護組織におけるティール組織への進化は発展途上段階であることがわかった。その進化段階の課題として、現状の労働関連法規や医療制度がティールのメリットを活かす外部環境が整っていないこと、また、内部環境の要である看護師自身もピラミッド型組織の大規模急性期病院とは異なる小規模な訪問看護組織での働き方への意識改革がなされていないこと等であった。この課題克服には、内・外環境の両面でティール組織を俎上に載せ、急性期看護だけではなく訪問看護組織に適合した看護師養成が必要であることがわかった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2019 2018

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] ティール組織への進化段階の課題 ‐訪問看護組織ビュートゾルフの事例調査から‐2019

    • 著者名/発表者名
      米本倉基、坂田裕介
    • 雑誌名

      ビジネス実務論集

      巻: 37 ページ: 35‐46

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] ティール組織の事例研究-在宅看護組織ビュートゾルフの実態調査から-2018

    • 著者名/発表者名
      米本倉基
    • 学会等名
      日本ビジネス実務学会全国大会

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公開日: 2019-12-27  

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