研究課題/領域番号 |
16K09348
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
山下 篤哉 山梨大学, 大学院総合研究部, 助教 (00334871)
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研究協力者 |
榎本 信幸
森石 恆司
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | HBV / 海洋生物 / ケミカルバイオロジー / 転写因子 |
研究成果の概要 |
我々は、海洋生物抽出物や海洋生物由来の化合物をスクリーニングソースとして、HBV コアプロモーター及びエンハンサー Iを標的部位とした抗HBV化合物の探索を行った。その結果、カイメン由来の化合物metachromin AがHBV コアプロモーター活性及びエンハンサー Iを抑制し、HBVの増殖を抑制することを見出した。更に、構造活性相関の検討の結果、hydroquinone基および5位、9位の2重結合が抗HBV活性に重要な部位であることがわかった。また、metachromin Aの抗HBV活性の機序は、HBVの主要な転写制御因子HNF4αのタンパク量を減少されるによるものであった。
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自由記述の分野 |
抗ウイルス薬
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
B型肝炎ウイルス(HBV)感染症の治療薬はインターフェロンや核酸アナログ製剤であるが、薬剤耐性ウイルス出現や副作用と言った問題があり、新規治療薬の開発が急務である。そこで、本研究はHBV独自の遺伝子制御機構に着目し、その機構を抑制する治療薬候補化合物をユニークな化合物の宝庫とされている海洋生物由来の化合物から探索した。その結果、沖縄近海に生息するカイメン由来の化合物metachromin AがHBV独自の遺伝子制御機構を抑制し、ウイルス産生を抑制することを見出した。更に、その抑制メカニズムについても解明することが出来た。この研究結果を新規HBV感染症治療薬の開発に繋げていきたい。
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