PD-1/PD-L1などの分子・経路を標的とした免疫チェックポイント阻害薬は各種がん患者に対して臨床応用されている。進行/再発非小細胞肺癌患者に対して抗PD-1抗体療法を実施した症例の末梢血を用いて88種の可溶性因子をマルチプレックスアッセイにて測定し、抗PD-1抗体療法の治療効果との関連を探索した。ケモカインの一種であるCXCL2の治療前と6週間後の変化値が奏効率と無増悪生存期間と関係していた抗PD-1抗体療法中の末梢血中CXCL2の動態を測定することにより抗PD-1抗体の治療効果をモニタリングできる可能性を見いだし,炎症性サイトカインが免疫逃避機構に関与する可能性も示した。
|