• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2018 年度 研究成果報告書

T細胞系列とB細胞系列間の排他的頑健性の分子機構の解明

研究課題

  • PDF
研究課題/領域番号 16K09870
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
研究分野 血液内科学
研究機関京都大学

研究代表者

増田 喬子  京都大学, ウイルス・再生医科学研究所, 助教 (40565777)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード系列決定 / 系列頑健性 / ポリコーム遺伝子
研究成果の概要

本研究では、血液細胞における系列頑健性についてポリコーム遺伝子に注目して解析を行った。T前駆細胞においてポリコーム遺伝子を欠失させるとB細胞に分化転換することを示した。さらに、血液細胞全体でポリコーム遺伝子を欠失させた上で各系列の前駆細胞をサイトカインカクテル存在下で培養すると、赤血球、巨核球、B細胞、T細胞系列の前駆細胞がミエロイド細胞に分化転換した。これらの結果から、全ての血球細胞は系列決定後もミエロイド細胞への潜在的な分化能を有しており、その分化能はポリコーム遺伝子によって抑制されていることが示された。

自由記述の分野

免疫学

研究成果の学術的意義や社会的意義

細胞の運命決定に転写因子が深く関与することはすでに知られていたが、本研究により、転写因子だけではなくエピジェネティック制御によっても系列決定状態が規定されていることが示された。また全ての血球細胞は、系列が決定されたあとも潜在的にミエロイド細胞への分化能を有していることも示された。これらの結果は、血液細胞が進化の過程において、どのようなプロセスを経て各系列の細胞種を創出してきたか、各系列間での関係性はどのようなものであるかを考える上で非常に重要な知見であり、本研究が血液学をより深く理解するためにもたらした意義は非常に大きいものである。

URL: 

公開日: 2020-03-30  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi