多くの膠原病では、未だ治療はステロイドが中心であり副作用の問題が大きい。その代替のためには、病態に関わる細胞群の同定が有用と考える。我々は自己反応性T細胞産生マウスの解析を通して、新たに自己反応性T細胞がCD200+PD-1+CXCR5-CD4+T細胞(TPH細胞)に分化することを解明しており、今回マウスモデルを用いてB細胞ヘルプ能を有すること、腸内細菌により分化が促進されること、更にTPH細胞は健常者末梢血中にはほとんど認めないが、関節リウマチや全身性エリテマトーデス、ANCA関連血管炎においては高率に存在することを示した。本細胞群は自己抗体産生疾患の新たな治療標的であることが示唆された。
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