研究課題/領域番号 |
16K09936
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
感染症内科学
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
泉川 公一 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 教授 (20404212)
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研究分担者 |
田代 将人 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 助教 (20713457)
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研究協力者 |
中野 裕一郎
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | アスペルギルス |
研究成果の概要 |
慢性肺アスペルギルス症の病態と呼吸器、腸管のマイクロバイオームとの関連性について解析した研究である。慢性アスペルギルス感染症の抗体産生マウスモデルを開発後、本モデルの腸管マイクロバイオームをβラクタム薬の投与により変化させ、その変化がアスペルギルス抗体の産生能についてどのように影響するかについて検討し、抗菌薬投与群において、確かにマイクロバイオームが有意な変化をとげ、それに応じて、アスペルギルス感染に対する抗体産生能が変化したことが確認された。アスペルギルス症において、腸管マイクロバイオームの変化が、アスペルギルスに対する感染防御能を変化させる可能性があることを示している。
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自由記述の分野 |
感染症学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
慢性肺アスペルギルス症は、難治性で予後不良な真菌症であり、おもに結核の治療後に罹患する。先進国でも結核の中蔓延国である我が国においては、潜在的に多くの患者が存在している。抗真菌薬が奏功しない例も多く、抗真菌薬に依存しない治療法の開発がもとめられる。腸内細菌叢はヒトの免疫能に影響を及ぼすと言われているが、今回のマウスを用いた動物実験結果から、アスペルギルス症において腸内細菌叢が、アスペルギルスに対する感染防御能を変化させるために重要な役割をしている可能性があることが証明された。腸内細菌叢をコントロールし、アスペルギルス症に対する免疫能を賦活化させる新しい治療につながる可能性を示した。
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