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2018 年度 研究成果報告書

α-ヘルペスウイルス感染症の予防と治療に向けたTricinの応用

研究課題

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研究課題/領域番号 16K09948
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
研究分野 感染症内科学
研究機関北陸大学

研究代表者

武本 眞清  北陸大学, 薬学部, 講師 (60379237)

研究期間 (年度) 2016-10-21 – 2019-03-31
キーワード水痘帯状疱疹ウイルス / 単純ヘルペスウイルス / tricin
研究成果の概要

水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)や単純ヘルペスウイルス(HSV)などのαヘルペスウイルスによる感染症には、急性網膜壊死(ARN)のように、第一選択薬であるacyclovir(ACV)が十分に効かない疾患も存在する。そこで強い抗ウイルス作用をもつフラボノイドであるtricinが、ACVを代替あるいは補助する薬となる可能性を検討した。ARNの発症機序モデルとして、VZVを感染させたヒト網膜Muller細胞株において、IL-8やMMP-13の産生上昇が起きることをまず確認した。そしてACVおよびtricinの抗ウイルス効果・抗炎症効果を同細胞で比較したところ、tricinにより強い作用が見出された。

自由記述の分野

ウイルス学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究により、これまでに不明であったARNの発症機序の一端として、ウイルスに感染した網膜Muller細胞から産生されるケモカインやプロテアーゼの関与の可能性が示唆された。またACVでは同細胞でのウイルス増殖を完全に抑制することはできなかった。このことはACV単剤ではARNの進行を止められないことと符合する。さらに天然のフラボノイドであるtricinが、ACVよりも強い抗ウイルス効果・抗炎症効果を網膜Muller細胞で示すことを明らかにした。このことは、現在のARNの治療成績を改善する新たな治療薬候補となる可能性があり、臨床上大きな意義を持つ成果といえる。

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公開日: 2020-03-30  

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