野兎病は、グラム陰性の細胞内細菌である野兎病菌によって引き起こされる人畜共通感染症である。これまでに、ftt_0965c(亜硫酸イオンエクスポーター)遺伝子を欠損した野兎病菌Δftt_0965c株は、マウス致死モデルにおいて良好なワクチン効果を示すことを明らかにした。そこで本研究では、野兎病菌強毒SCHU P9株の接種後に誘導される免疫反応を、免疫群と非免疫群マウス肺におけるマイクロアレイ解析および免疫組織染色解析を用いて比較した。これらの結果から、Iba1陽性マクロファージによって産生されるリポカリン2およびGBPが、野兎病菌の致死的感染を回避するために必要不可欠である可能性が示唆された。
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