研究課題
基盤研究(C)
乾癬モデルマウスの足趾にジニトロフルオロベンゼン (DNFB) を塗布したところ、持続的な関節腫脹が生じ、組織学的に著明な付着部炎を認めた。このDNFB 誘発関節炎モデルにおける関節での炎症性サイトカインの遺伝子発現を検討すると、TNF-α, IL-1β, TGF-β,IL12p35, IL-17A, IL-17F の発現が増加していた。皮膚病変におけるIL-17AおよびTNF-α, LRG の増加が、DNFB 誘発の関節炎・付着部炎の発症のトリガーになることが推測される。
乾癬
乾癬性関節炎の発症機序は現在まで明らかではないが、今回の乾癬モデルマウスを使った実験により関節表面の皮膚病変が、関節腫脹や付着部炎を誘導することを証明した。乾癬病変におけるサイトカインの増加が、腱を通じて関節腔および腱付着部まで影響を及ぼし炎症の悪化と腱の肥厚を誘導することが明らかになった。