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2019 年度 研究成果報告書

磁気共鳴画像検査を用いたせん妄発症の予測とその薬理学的な予防法に関する臨床研究

研究課題

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研究課題/領域番号 16K10245
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
研究分野 精神神経科学
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

車地 暁生  東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 非常勤講師 (00251504)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワードせん妄 / MRI 検査 / 予測因子 / 術後せん妄
研究成果の概要

高齢者では術後せん妄(神経行動の障害)をよく発症する。論文では、先行研究(2005.8~2006.8)と本研究(2016.6 -2018.12)を合わせて、計画的な心臓手術を行った総数175名(58~87 歳)の患者のデータを解析した。術前に得たMRI画像からSPM-8によって各部位の体積(絶対量)を計算し、せん妄はDSM-IV に拠って診断した。
175名中32名の患者がせん妄を発症し,年齢を考慮した統計学的解析では、広範な大脳皮質と小脳の灰白質の体積が、健常群に比べてせん妄群で有意に減少していた。従って、これら灰白質の萎縮が、心臓手術後のせん妄発症の脆弱性に関与している可能性がある。

自由記述の分野

精神医学

研究成果の学術的意義や社会的意義

これまで、術後せん妄の発症に、脳の形態学的な変化がどのように関与しているかは、あまり詳細には研究されていなかった。我々は、この疑問に関して、先行研究において、84名の患者に関する研究を行ない、学術雑誌に報告しているが、本研究では、新たに91名の患者に関する研究を行い、このふたつの研究を合わせることにより、175名というより多数の症例を検討することができた。
本研究は、大脳皮質、特に側頭葉の灰白質の体積の減少は、心臓血管手術後のせん妄の予測因子として重要なものであると同時に、せん妄発症への脆弱性およびその病態生理に関与していることを示唆する重要なものである。

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公開日: 2021-02-19  

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