本研究では、陽子線治療後肝細胞癌の血行動態の変化を時系列で追跡し、再発肝細胞癌に特徴的な経時的変化と、その血行動態を明らかにすることを目的として、陽子線治療後肝細胞癌とその周囲肝実質の変化について、CTやMRI画像を用いて解析した。 陽子線治療によって肝細胞癌の血行動態に変化が生じ、かつ陽子線照射を受けた周囲肝実質においても限局的な放射線肝炎を生じ血行動態に変化が生じる。再発肝癌についてはこれらの治療後変化とは異なる特徴的な血行動態の変化を経時的に追うことはできなかったが、再発肝癌自体は通常の古典的肝癌と同じく、動脈相での早期濃染所見を呈することが示唆された。
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