研究分担者 |
日高 国幸 大阪大学, 医学部附属病院, 診療放射線技師 (50437430)
木村 廉 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (80774223)
東原 大樹 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (90423186)
中澤 哲郎 大阪大学, 医学系研究科, 特任助教(常勤) (10633018)
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研究実績の概要 |
主に肝癌に細胞障害性が高いイダルビシン(IDR)の高吸水性ポリマー(SAP)粒子に対するIDRの含浸性について予備検討を行った。IDR 5mgを非イオン性造影剤(NICM):0.9%NaCl (1:1)混合液5mL及び10mLに溶解し、SAP 30-60μmの乾燥粒子25mgを含むバイアルに加えて混和した。上澄液のIDL濃度をHPLCで経時間的に測定し、IDR含浸率を算出した。含浸液Aの5分, 10分, 30分, 60分, 120分後の含浸率は、各々86.2%, 88.5%, 85.8%, 83.1%, 86.2%、含浸液Bでは、各々73.2%, 72.8%, 72.8%, 78.8%, 76.0%であり、80%前後の比較的高い含浸率が得られた。含浸液Bについては、NICM:0.9%NaCl (1:1)と混和時の含浸前, 30分, 60分, 120分後の平均粒子径(膨潤率)は、各々46.6μm(1倍), 208.8μm(4.5倍), 203.7μm(4.4倍), 200.7μm(4.3倍)であった。一方、NICM:10%NaCl(4:1)と混和後は、各々46.6μm(1倍), 133.7μm(2.9倍), 134.3μm(2.9倍), 134.5μm(2.9倍)と低膨潤率に留まった。IDR含浸SAPのフィルター濾過性は、最小粒子径91μmがフィルター孔径74μmより大きいため濾過可能と考えられた。さらに、薬剤放出試験における試験液量設定のため検出限界を検討したが、IDRのHPLC検出限界は1.8μg/mL, 定量限界は5.5μg/mLであった。
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