研究分担者 |
宇佐見 陽子 札幌医科大学, 医学部, 研究員 (20572530)
奥田 洋輝 札幌医科大学, 医学部, 研究員 (40753140)
斉藤 正人 札幌医科大学, 医学部, 助教 (70551109)
小塚 陽介 札幌医科大学, 医学部, 研究員 (50808160)
大谷 緋美 札幌医科大学, 医学部, 研究員 (10808158)
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研究実績の概要 |
【生物実験】ブタに人工瘤を作成し, コイルをP群 platinum(n=2), B群 bioactive(n=2), FP群 fibered+platinum(n=4), FB群 fibered+bioactive(n=4)に振り分けて塞栓を行った. 63日後の組織学的組成は, 内膜厚に4群での差はなく, bioactive混合群で線維化が有意に多く, fibered混合群で有意に巨細胞が多く, 何れも非器質化血栓は認められなかった. bioactive coilは創傷治癒促進させ, Fibered coilは肉芽腫となり瘤内で物理学的強度を上げる可能性が示唆された.【物理実験】血管モデルに, 3D-bare coilであるGDC coilとTARGET XXL coilを塞栓し, 壁に対する力学的負荷を段階的に測定しcoilの種類別に比較した. 円柱血管モデルでは, 0 .1mm間隔圧縮での反発力は, GDC ,XXLともに比例関数的に増大し, GDCはXXLより強度が常に大きかった. 動脈瘤モデルでは, 同じ大きさで同じ本数のGDCまたはXXLをそれぞれコイリングし, 0 .5mm間隔圧縮で反発力を比較した. 2本, 3本, 4本の塞栓における各々の回帰直線のy切片の平均はGDC ,XXLのそれぞれで, 14 .5mN, -7 .8mNだった. また, 傾きの平均はXXLがGDCの約2 .8倍だった. これらから, 少数coilでのcoilフレーミングでは, GDCでは外向きの力がXXLより強い一方で, XXLは塞栓率が高くなるにつれて反発力が高まることがわかった.【臨床経過】戦略的塞栓例が24例となった.半年、1年、2年、3年と血管造影検査にて治療効果を評価中である. 完全塞栓23例, 頚部残存1例, 瘤内残存0例であり, 現時点での臨床成績は良好である.
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