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2016 年度 実施状況報告書

高解像度画像システムを用いた小腸移植後拒絶反応の革新的診断法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 16K10431
研究機関九州大学

研究代表者

高橋 良彰  九州大学, 大学病院, 医員 (50621710)

研究分担者 田口 智章  九州大学, 医学研究院, 教授 (20197247)
松浦 俊治  九州大学, 医学研究院, 講師 (10532856)
柳 佑典  福岡大学, 医学部, 助教 (30596664)
吉丸 耕一朗  九州大学, 医学研究院, 共同研究員 (60711190)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード小腸移植 / 拒絶反応
研究実績の概要

現在の小腸移植後の拒絶反応の診断法は定期的なストーマからの拡大内視鏡による観察と生検である。しかし、観察範囲はストーマから約30cm程度が限界でありグラフト全体像の把握は不可能である。そこで本研究の目的は、三次元X線マイクロCTおよびFDG代謝イメージング法の併用による新規診断法の確立である。まず、拒絶反応の研究を始めるにあたり、拒絶反応のモデルを作成しなければならない。そのため、小腸移植の手技を確立し、手技による死亡をなくし、拒絶反応が起こるまで100%の生存を目指す必要がある。ラットの小腸移植モデルではドナーはBNラットを使用し、レシピエントはLEWラットを使用することが文献的に多く、本研究でもその予定である。ドナーの手術では、顕微鏡下に空腸を摘出する必要があり、レシピエントの手術では、顕微鏡下に動脈吻合と静脈吻合を必要とする、非常に難しい手術である。血管吻合では9-0や10-0の非常に細い糸を使用するため、難易度が高い。現在、小腸移植の手技を安定させるため、手術の修練をしている。LEWラット→LEWラットの組み合わせて現在手技の習得を目指し、小腸移植を週に最低1回以上の頻度で行っている。ドナーのグラフト摘出は、死亡することなく100%摘出可能な状態となった。しかし、レシピエントの手術では、血管吻合の難易度が高いためまだ修練の途中である。依然として100%成功するまではいたっていないが、成功する回数も増加してきており、もう少しの修練が必要と思われる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

手技習得に思いのほか時間を要しており、また研究棟改修に伴う移転により実験室を使用できなくなったことが遅れている要因に挙げられる。

今後の研究の推進方策

手技習得が困難なこと、実験室使用制限のため、新たな小腸移植モデルの作成を考慮する。現在、マウスの実験室を使用可能な状態であるため、マウスでの小腸移植モデルを作成する。
過去に胎仔ラット空腸を腹壁内に移植し生着した報告があるため、同モデルをマウスに応用する。モデルが作成できれば、この方法は簡便であるため、研究は進んでいくと思われる。拒絶の判定に三次元X線マイクロCTを使用し、絨毛構造など評価可能かどうか判定する。

次年度使用額が生じた理由

新たな小腸移植モデルを作成し、拒絶を起こした小腸の絨毛構造を三次元X線マイクロCTを使用して判定可能かどうか評価するため。

次年度使用額の使用計画

胎仔小腸をマウス腹壁内に移植するという新しい小腸移植モデルを作成する。そして拒絶発症する場合には小腸の絨毛構造の変化を三次元X線マイクロCTを用いて評価する。

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公開日: 2018-01-16  

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