糖質コルチコイドは治療に汎用されており、糖質コルチコイド使用患者に全身麻酔を施行する機会は増えている。しかし、糖質コルチコイドには免疫抑制作用があることから術後の易感染性や癌の再発転移が危惧される。この研究目的は1)糖質コルチコイドは免疫細胞にアポトーシスを誘導するか。2)全身麻酔薬は糖質コルチコイドによる免疫細胞アポトーシスを増強するか。3)麻酔薬の種類によりその免疫細胞アポトーシス誘導に差は生じるか。の3点である。研究の結果、糖質コルチコイドおよび全身麻酔薬ともに免疫細胞にアポトーシスを誘導し、さらに全身麻酔薬は糖質コルチコイドによる免疫細胞アポトーシスを増強することが明らかとなった。
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