研究課題/領域番号 |
16K10996
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 杏林大学 (2018-2019) 東京大学 (2016-2017) |
研究代表者 |
福原 浩 杏林大学, 医学部, 教授 (20292948)
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研究分担者 |
本間 之夫 東京大学, 医学部附属病院, 登録診療員 (40165626)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 膀胱癌 / ウイルス療法 / 遺伝子治療 / 樹状細胞 |
研究成果の概要 |
膀胱癌に対して、これまで、抗がんウイルスを用いたウイルス療法が有効であることを示してきた。現在、免疫療法が注目を集めているが、抗腫瘍免疫を誘導する必要がある。そのため、まず癌をウイルス療法にて破壊し、さらに樹状細胞に認識させて抗腫瘍免疫を誘導させる「抗癌ウイルス免疫療法」を確立させた。具体的には、まず、マウスIL-12を分泌しうるがん治療用ウイルスを準備した。動物実験にて、IL12発現型ウイルス+樹状細胞併用群が単独群と比較して有意に腫瘍抑制効果があることを示した。さらに、IL12発現型ウイルスと樹状細胞の併用群では、有意にIFN-γ産生リンパ球数およびCD8陽性細胞浸潤が多い結果を得た。
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自由記述の分野 |
医師薬学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
進行性膀胱癌はきわめて難治であり、革新的な治療法の開発が期待されている。今回、IL-12を発現したウイルスを用いてさらにウイルス療法の効果を増強すると同時に、ウイルス療法にて破壊された癌を樹状細胞に認識させて抗腫瘍免疫を誘導させる「抗癌ウイルス免疫療法」を行う点において独創的であり、学術的意義があると考えている。また、今回使用したウイルスの元のがん治療用ウイルスは既に脳腫瘍などで臨床試験が進行中であり、今回、腫瘍効果が確認されれば、臨床応用に向けてすぐに動き出せるというトランスレーショナルリサーチとしての社会的意義も有する。
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