転移性尿路上皮癌患者に対する標準療法は全身化学療法であり、その中心的役割を果たしているレジメンはGC療法である。近年は、免疫チェックポイント阻害剤を用いた新規治療戦略も注目されてきている。しかし、これら新規薬剤の臨床効果は不明な点も多く、薬価が非常に高いため、費用対効果の観点からも社会的に論争されている。腫瘍細胞に発現している薬学的バイオマーカーを測定して抗腫瘍効果を予測するという今回の我々の研究は、進行性尿路上皮癌を患っている個々の患者さんに対して、効果が期待できる薬剤を効率的に投与可能とするオーダーメイド医療の確立に寄与する研究成果であったと考える。
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