淋菌感染症の原因菌である淋菌株個々の宿主に対する反応性の差異について検討を行った。同じ遺伝子型を持つ淋菌株を同一集団とし、本邦で近年分離された株より優先株として5つの系統を決定した。この系統間の違いについて確認を行った。いくつかの液体培養条件下での、菌株の増殖様式を調べたところ、BHI培地を用いた条件ではMLST7359の系統に属する菌株は他の集団に属する菌株とは異なるパターンを示した。培養細胞に対する細胞接着性、宿主細胞の炎症反応に影響を与えるLOS の発現パターンについて確認したところ、淋菌株間に差異が見られたが、系統に依存した差異は見られなかった。
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