研究課題
基盤研究(C)
卵巣腫瘍組織におけるPin1の強発現は組織型(漿液性癌)、臨床進行期(II~IV期)と相関していた。非漿液性癌45例を対象とした無増悪生存期間に影響を与える因子の多変量解析において、臨床進行期、Pin強発現が独立した予後不良因子として抽出された。Pin1阻害剤の抗腫瘍効果を培養細胞株で検証したところ、SKOV3とEGCG、OVSAHOとJugloneの組み合わせにおいて低濃度のPin1阻害剤での抗腫瘍効果が確認された。
婦人科腫瘍学
上皮性卵巣癌においてPin1の高発現は予後不良因子となること、特に非漿液性癌においては独立した予後不良因子となることが示された。卵巣漿液性癌培養細胞系において低濃度でのPin1阻害剤で殺細胞効果が確認された。Pin1は卵巣癌治療の標的分子の1つになりうることが示唆された