研究課題/領域番号 |
16K11994
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
矢野 久子 名古屋市立大学, 看護学部, 教授 (00230285)
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研究分担者 |
長谷川 達人 福井大学, 学術研究院工学系部門, 講師 (10736862)
前田 ひとみ 熊本大学, 大学院生命科学研究部(保), 教授 (90183607)
大久保 憲 東京医療保健大学, 医療保健学研究科, 教授 (00410209) [辞退]
鈴木 幹三 名古屋市立大学, 看護学部, 研究員 (90507807) [辞退]
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 感染予防 / 結核健診 / 職業感染 |
研究実績の概要 |
医療施設内で結核健診を受検した職員を継続支援するための感染予防・管理システムを開発する目的を達成するために、平成29年度に行った研究実績の概要は以下の通りである。医療施設内で結核健診を受検した職員に対する継続支援の実態と課題を明らかにするために、結核健診に精通している全国の感染管理認定看護師10名(東京都、静岡県、神奈川県、富山県、鹿児島県など)に対する面接調査を完了した。この結果、すべての医療機関で、結核健診の発病者を中心とした職員の健診データを、職員が在職期間中に健康管理のために活用できるデータに変換できていなかった。その医療機関に在職中、複数回の接触者検診を受検した場合にも、履歴管理ができ、職員の経過観察が可能となるデータ管理システムが必要であると明らかになった。 結核健診に精通している感染管理認定看護師や呼吸器内科医および工学博士と共同して、結核健診を受検した職員を継続支援するためのソフトウエアに搭載する画面項目(発病者側と職員側)を(仮)決定した。接触者検診では、長期にわたり経過観察を要する職員がいる場合があり、その支援期間が一目で判るように、フラグを立てる工夫をした。ソフトウエア使用時の手引書(案)の推敲を継続して実施している。ソフトウエアを共同作成している工学博士を中心として、画面項目に関する検討を継続し、ソフトウエアの作成と作動試験に向けて準備を開始している。医療施設内で結核健診を受検した職員を継続支援するための感染予防・管理システムの開発を継続・遂行する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
医療施設内で結核健診を受検した職員に対する継続支援の実態と課題を明らかにするために、全国の感染管理認定看護師10名に対する面接調査を完了できた。この面接調査の際に、作成を開始している結核健診受検職員支援のためのソフトウエアの汎用性を高めるための助言も得られた。この助言に基づいて、工学博士や呼吸器内科医と緊密に連絡を取りながらソフトウエアに搭載する画面項目(発病者側と職員側)を(仮)決定できたため、本年度の目標を達成できたと考える。
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今後の研究の推進方策 |
研究計画の通り、結核健診を受検した職員に対する継続支援のためのソフトウエアの仮作成と作動試験を実施する。臨床試験ができるよう研究倫理審査受審に向けた準備を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
(理由) 前年度より継続して実施していた全国の感染管理認定看護師に対する面接調査の人件費・謝金の前倒し請求をお認め頂き、面接調査が完了いたしました。このため、次年度の使用額に差が生じました。面接調査の結果に基づいたソフトウエア作成作業を遂行しているところで、研究計画に変更はありません。 (使用計画)ソフトウエアの作成(作動試験を含む)に関連して研究費を使用する予定です。ここまで得られた成果を6月の日本結核病学会などで公表する予定です。
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