本研究は、下水汚泥から作製した「メタン菌高集積汚泥」が二酸化炭素を効率良くメタンに変換するという「二酸化炭素を変換利用する能力」を活用して、バイオエネルギーなど、次世代に必要な有用物質を生産する技術を確立することを最終目的とした研究である。メタン菌高集積汚泥によって二酸化炭素から生成されたメタンが、炭素13を用いた実験により、二酸化炭素由来であることを明らかにした。また、水素ガスの供給なしで、二酸化炭素から有用物質を生成する取組みを行うため、消化汚泥を用いて検討したところ、消化汚泥が二酸化炭素から生成するメタンの85%が、二酸化炭素のみから生成されていることを明らかにした。
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