大幅な演算性能向上が期待される次世代コプロセッサを活用して,自治体などコミュニティでの自立的・分散的な運用が可能なリアルタイム津波浸水・被害予測システムを構築することを目的とし,計算モデル,計算資源量や予測内容の量と質,および導入するハードウェアについての仕様を明らかにした.計算モデルについては,非線形長波式の差分法による従来のモデルに加え,近年開発が進められている新しい計算法である格子ボルツマン法を検討し,2011年東北地方太平洋沖地震津波の再現計算とその評価を通じて,次世代の数値計算モデルとしての有効性を実証した.
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