• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2018 年度 研究成果報告書

近代中国マスツーリズムのメディア社会文化史的研究:友声旅行団と倹徳儲蓄会を中心に

研究課題

  • PDF
研究課題/領域番号 16K13140
研究種目

挑戦的萌芽研究

配分区分基金
研究分野 観光学
研究機関北海道大学

研究代表者

清水 賢一郎  北海道大学, メディア・コミュニケーション研究院, 教授 (90262097)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワードツーリズム / 中国 / メディア
研究成果の概要

本研究は、近代中国随一の国際都市であった上海を地盤に、1910年代後半から相継いで展開された旅行活動のうち特に民間組織によるものに注目し、「友声旅行団」及び「倹徳儲蓄会」旅行部の活動を対象事例として、メディア社会文化史の視点からその実相にアプローチした実証的基礎研究である。「倹約」と「倫理道徳(禁欲)」を標榜する社会改革への意識と集団旅行活動、そして移動mobilityと想像の読者共同体形成との関係性の解明を通じて、近代中国における近代性modernity創出の内在的聯関に迫り、従来の中国近代旅行草創期の歴史叙述の定説を大きく覆す成果をあげた。

自由記述の分野

中国社会文化史、ツーリズム研究

研究成果の学術的意義や社会的意義

主要な研究成果として、①従来圧倒的中心に置かれてきた中国旅行社の活動を相対化して通説を覆し、むしろそれ以前に倫理・宗教的色彩を帯びた民間組織が1910年代半ばから団体旅行を開始し、20年代以降大衆的展開を見せる様相を実証できた。②欧米との比較分析を通じ、近代的マスツーリズムの基本モデルと位置づけられるトマス・クック社と倹徳儲蓄会との間に極めて類似した展開及び微妙かつ重要な差異が見出せることを解明した。このことは、近代国民国家と社会構成、空間認識と交通移動の実践との関係性に関して注目すべき論点であり、今後さらなる探究が求められる。

URL: 

公開日: 2020-03-30  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi