研究課題/領域番号 |
16K13219
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
加藤 高志 名古屋大学, 人文学研究科, 准教授 (20377766)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | ラオス / 危機言語 |
研究実績の概要 |
研究代表者は、ラオスにおいて、モン・クメール系の危機言語であるムラブリ語、チベット・ビルマ系の危機言語であるスマ語、そして、これらの言語の近隣で話されている言語のうち、同じく危機言語であるプニョート語およびモトゥ語(チベット・ビルマ系)、および、フモン語とミエン語(フモン・ミエン系)の調査を行った。調査地はラオスのサイニャブーリー県およびウドムサイ県である。調査は2018年3月に21日間行った。 ムラブリ語については、未調査の1名の話者と調査済みの1名の話者、合わせて2名の話者に対して調査を行った。これにより、これまでで合計5名の話者に対して調査を行うことができたことになる。未調査の話者に対しては、303項目からなる語彙調査票を用いて語彙調査を行った。調査済みの話者に対しては、収集済みの303項目の語彙のチェックを行い、さらに866項目からなる語彙調査票を用いて語彙調査を行った。スマ語については、収集済みの303項目の語彙および866項目の語彙のチェックを行い、そして1822項目からなる語彙調査票を用いて語彙調査を行い、さらに文法調査を行った。プニョート語については、収集済みの303項目の語彙および866項目の語彙のチェックを行い、1822項目からなる語彙調査票を用いて語彙調査を行い、さらに簡単な文法調査を行った。モトゥ語については、収集済みの303項目の語彙および866項目の語彙のチェックを行い、そして1822項目からなる語彙調査票を用いて語彙調査を行った。フモン語とミエン語については、303項目からなる語彙調査票を用いて語彙調査を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
訪問を予定していた村にはすべて行くことができ、かつ、予定していた調査を行うことができた。
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今後の研究の推進方策 |
前回のムラブリ語の調査においては、604項目の語彙調査票を用いて語彙調査を行ったが、動詞、形容詞のような抽象的な意味を持った項目に対して回答が得られないことが多かったため、今回は、よりサイズが大きい866項目の語彙調査票を用いて、特に名詞を中心に語彙調査を行った。今後もこの方針で調査を行う。また、天候や調査協力者の都合などの理由により調査が順調に進まないときのために、複数の調査プランを用意し臨機応変に対応する。
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