研究課題/領域番号 |
16K13219
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
言語学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
加藤 高志 名古屋大学, 人文学研究科, 准教授 (20377766)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | ラオス / 危機言語 / 言語学 / 危機・少数言語 |
研究成果の概要 |
本研究では、ラオスで話されている消滅の危機に瀕している2つの言語、モン・クメール系の言語であるムラブリ語(人口約20人)とチベット・ビルマ系の言語であるスマ語(人口約50人)を対象に、語彙調査と文法調査を行った。また、両言語の周辺で話されている言語の語彙調査も行った。その結果、ムラブリ語は子供世代によって話されており、世代間の継承が行われていることが分かった。これに対して、スマ語のもっとも若い母語話者は30代であり、それ以下の世代のスマは村における多数派言語であるプーニョート語を母語として話しており、世代間の継承は行われていないことが分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ラオスのモン・クメール系の民族のうちもっとも人口が少ないと考えられるムラブリは、森の中を移動しながら生活しており、その人口は17人しかいないということが分かっていた。そして、ラオスのチベット・ビルマ系の民族のうちもっとも人口が少ないスマ(公式民族名称はコンサート、自称はスマ)は、村が1つしかなく、2015年の国勢調査の時点でその村の多数派民族はプーニョートであり185人いるのにたいして、スマはたった51人しかいないことが分かっていた。両言語とも消滅の危機に瀕しており、言語が消滅する前に記録しておく必要があった。本研究はそのための一歩である。
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