研究課題/領域番号 |
16K13280
|
研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
モラスキー マイク 早稲田大学, 国際学術院, 教授 (80585406)
|
研究分担者 |
坂上 康博 一橋大学, 大学院社会学研究科, 教授 (10196058)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
キーワード | 武術 / 日経アメリカ移民 / 文化受用 / 文化変容 / 日米交流史 |
研究実績の概要 |
平成29年度に実施した主な活動は以下のとおりである。 (1)研究代表者と英国カーディフ大学教授ポール・ボウマンが企画した国際研究集会New Research on Japanese Martial Arts [日本武術の新研究]を5月3日に英国のバースで開催した。英国、ドイツ、日本、韓国、ロシア等から参加した研究者約30名による活発かつ有意義な討論ならびに研究交流が行われ、研究分担者(坂上)は同集会で“The Creation of Kendo’s Self-Image: 1868-1945”という発表を行った。 (2)8月11日~16日に研究代表者と研究分担者が米国のシアトルで、以下のような現地調査を実施した。①米国北西部におけるアジア武術の受容史に関する研究の第一人者であるJoseph Svinthの武術関連のコレクションの閲覧および当人に対する2日間にわたるインタビュー、②Wing Luke Museumでのブルース・リー関係資料の閲覧、アジア移民とスポーツに関する特別展示等の見学、③戦前に設立されたSeattle Kendo Clubの稽古の見学、指導者へのインタビュー、④Nisei Vets Hall(日系人元米兵関係施設)の見学、⑤ワシントン大学図書館のSpecial CollectionsのひとつPacific Northwest Collectionの閲覧、武術関係資料の検索および複写、⑥ワシントン大学図書館のOldegaard Libraryの図書館員および市内のベテラン剣道指導者であるThomas Bollingへのインタビュー。 (3)研究代表者と分担者がそれぞれ個別に論文を発表した(詳細は、以下参照)。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初予定していた現地調査および資料の収集ができたこと、新たに構築した研究者のネットワークを用いて英国で国際研究集会を開催し、そこから新たな知見や情報を得ることができたこと、研究成果の一部を発表し、また論文としてまとめることができたため。
|
今後の研究の推進方策 |
この時点までに得た情報――すなわち、先行研究、収集した史料や映像作品、インタビューや現場観察に基づく情報――を整理・分析し、学会や専門誌で発表する準備に着手する。この一連の作業を経たのち、不足している情報を追加収集し、研究結果に反映させる。
|
次年度使用額が生じた理由 |
米国内の現地調査に要される旅費を工面するための調整となった。
|